- 2026.03.19
- 整備事例
マルチファンクションカメラ中古交換 / W205
こんにちは👋 アビックス生田サービスセンターです

メルセデスベンツW205
フロントカメラ中古交換とキャリブレーション調整作業です
症状は「運転支援システムエラー」。
診断の結果、フロントカメラ本体不良でした。
フロントカメラの役割
W205のフロントガラス上部には、いわゆるマルチパーパスカメラ(MPC)が搭載されています。
このカメラは主に以下の機能を担っています。
レーンキープアシスト
ディストロニック関連制御
自動ブレーキ補助
つまりこのカメラが故障すると、ADAS系機能がほぼ停止します。
故障診断
まずは診断機で車両スキャン。
今回使用したのは
Mercedes‑Benz Xentry Diagnostics
代表的なエラーとして
フロントカメラ内部故障
カメラ通信エラー
キャリブレーション不能など
今回は内部故障が数十回記録されていました。
カメラのライブデータも確認しましたが、
映像信号が完全に停止。
この時点でカメラ本体故障と判断しました。

中古マルチファンクションカメラ交換
新品カメラはかなり高額です。
今回は中古ユニットで交換します。
交換作業は比較的シンプルですが、ここからが重要です。
べンツの場合このフロントカメラ中古での交換は基本できません。
このコントロールユニット(カメラ)には、車台番号がコンピューター内に書き込まれています。
車両と中古部品との整合性が取れないため、ポン付けでは機能してくれません。
また、車両モデルや年式などで内部データも異なりますので、特殊ソフトを使用して、車台番号の変更
内部データの書き換えを行い、整合性を取ります。

データを入れ替えるとキャリブレーション消失のみがエラーとして残ります。


ここからが(最重要工程)キャリブレーションを行います。
カメラ交換後は必ず光学キャリブレーションを行う必要があります。
キャリブレーションでは車両中心軸、カメラ高さ、ターゲット距離、水平角度これらをミリ単位で合わせる必要があります。
もしここがズレるとレーンキープ誤作動、自動ブレーキ誤認識、車線認識エラーなどが起こります。
そこで弊社では普通のターゲットではなく、デジタルターゲットを導入しております。
通常ターゲットに垂直に車両を設置しなければいけませんが、デジタルターゲットはターゲットと車両との角度や距離を自動的に判断し
ターゲットに曲がって停車している場合はカメラから見たターゲットを真っすぐに見えるように台形に補正してくれますので、上記で書いたミリ単位の調整が不要になり設置時間の大幅な短縮ができます。
また、メーカー毎に異なる高額なターゲットを購入する必要がなくなります。

写真のようにモニターのセンターが出ていなくても、ターゲットを自動補正してくれます。
診断機による調整キャリブレーション開始。

ターゲットを認識するとカメラ内部パラメータが自動補正されます。

作業完了後はエラーコード消去・ライブデータ確認・試運転まで行います。
試運転チェック試運転ではレーンキープ作動・標識認識・前方車両認識を確認。
すべて正常作動しました。

XENTRYで再度エラー確認
問題ありません

フロントカメラは交換よりもキャリブレーションが重要です。
最近のメルセデスはカメラやレーダーが車両制御の中心。
単純な部品交換ではなく、用途に合った診断機・中古再使用技術・キャリブレーション設備
この3つがないと完全修理は不可です。
ご用命ありがとうございました。
メルセデスベンツ W205のマルチファンクションカメラの交換は
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